3Dプリンティング(立体物を表す3次元データをもとに3D形状を造形する技術)によるデバイス作製技術は、オンデマンドによるデバイス作製や微小デバイスの設計を可能とすることから注目されています。本拠点において飲み込みセンサや接触型センサに応用可能な電池基盤技術を開発してきた東北大学多元物質科学研究所の本間格教授、シュタウススヴェン准教授、岩瀬和至助教らの研究グループは、プロトン伝導性イオン液体、無機ナノ粒子、光硬化樹脂を混合して作製したインクを用いて、3Dプリント可能かつ固体蓄電デバイスに応用できるプロトン交換膜を開発することに成功しました。本研究で用いた手法は、多様なイオン液体や無機材料を出発原料として利用できることから、現在開発が活発に行われているウェアラブルデバイスやフレキシブルデバイスの電源として機能する固体蓄電デバイスを作製するための基盤技術となると期待できます。
本成果は、2021年3月29日に、ACS Applied Energy Materials誌にオンライン掲載されました。また、4月1日に、東北大学からプレスリリースされています。
関連サイト:https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2021/04/press20210401-01-3D.html